2021年 07月 20日
大南瓜 |
その後、例の「大南瓜」はスクスク育ち、ツルをグングン伸ばして葉を茂らせた。害虫被害も、雑草も全く問題ない。同じ日に購入したトマト苗とは比べものにならない程の快調な滑り出しだ。「これなら秋には大量の収穫を得られるぞ~」。そんな期待が日に日に大きくなっていった。カボチャもその期待に応えて、ますます大きく、順調に成長していった。
ところが植えてから約1ヶ月が経ったころ。どうもその葉っぱが、今まで見てきたカボチャと比べて余りに大きいのが気になるのだ。農業素人の私でも、今までアジア学院や共働学舎での研修で、カボチャを育てる手伝いをしたことはある。その時のカボチャの姿を思い起こすと、やはり今回の南瓜の葉は大き過ぎる。「何か変だなあ~」そんな不安が私の心をよぎり始めた。そしてとうとうある日のこと、畑での作業中に衝撃的なひらめきがあった。「この大南瓜、もしかしたら、観賞用のジャンボ・カボチャじゃないのか!」そして慌てて農協に行き、窓口にいたスタッフに次のように尋ねた。「もしかして、あの『大南瓜』って、食べられない大カボチャですか?」。するとその人は、さも当然という顔をして「そうですよ」とひと言。ショックだった・・・。そしてそれ以上に、今まで秋の収穫を夢見ていた呑気な自分が情けなかった。またまた、恥ずかしい限りである。
今、畑には、3株植えた「大南瓜」の苗のうち、残念ながら2株は根元から鎌を入れ切ってしまった(土の養分をドンドン吸収してしまうので!)。今後、立派な草肥になってくれることを願っている。残りの一株についても一旦は切ることを考えた。しかし優しい植村さんが「一株ぐらいは残して、大きなカボチャを作って飾りましょうよ」と仰るので、今は、写真のように一株だけ残して育てている。
もし「大南瓜」が無事に育ったら、おっちょこちょいの自分の姿を忘れぬ記念として、またそんな自分がおごり高ぶることのないよう自戒の記念として、飾っておきたいと思っている。
by itokoshi
| 2021-07-20 09:58