2020年 08月 10日
新たな大工、大同さん |
そんな大同さんが数年前に共働学舎を訪れ、以来、その性格と技能を学舎から頼られて、毎年時間の合間を縫って学舎で大工仕事をしていたのだ。そして学舎代表の信さんの紹介により、昨年から少しずつ風の家工事にも協力して下さっていた。そんな流れの中で今回、特別にお願いして、プロの目で前の大工の改修工事のやり方をチェックしてもらった。お陰でこうして数々の欠陥工事を見つけることができたのだ。しかも大同さんは次のように言って下さった「ちょうど今年はコロナの影響で、海外も含め他にボランティア活動へ出かけることがない。こうして偶然ひどい状況を目の当たりにしたのだから、学舎の仕事と同時にこちらの工事もボランティアとして関わりましょう」と。だから今、大同さんにお支払いしている労賃は、毎月の京都への往復交通費のみ。経済的にも苦境に立たされた身としては、何とも有難く感謝の言葉もない。そして大同さんはこうも付け加えられた「とはいえ、自分一人だけで作業全てを行うのはさすがに大変。もう暫く経ってからでも良いので、他にもう一人は大工を雇って下さい。そして伊藤さんも出来るだけ手伝って下さい」。
こういう理由があってここ数週間、私は連日改修手伝いに関わっている。ブログに作業で疲れ果てている様子を書いて、多くの方に心配していただき誠に恐縮する。今まで欠陥工事を見抜けなかった愚かな私の自業自得、悔い改めの機会なのだから。しかし、神はこんな私をも見捨てなかった。大同さんとの出会いを与えてギリギリのところで改修の危機を救い、そして最近、悲惨な状況を知って手伝いに通ってくれるコバヤンはじめ学舎メンバーとの新たな関わりも与えて下さった。「神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます」(新約聖書 コリント10:13)。いま正にこの心境を味わっている。
最後に、大同さんは大のクラシック音楽ファン。だから大工仕事も、CDプレーヤーで様々なクラッシック音楽を聴きながらの作業となる。大工仕事とクラッシック。こんな不思議な取り合わせと出会えたのも、今回の大きなお恵みの一つだと思っている。
by itokoshi
| 2020-08-10 13:39