
去る5月14日(土)~15日(日)にかけて、「信州 風の家」に目の不自由な郡司さんと盲導犬のフローラちゃん、そしてお仲間の内田さんと神戸さんが来て下さった。ちなみに郡司さんは作家でもあり、何冊も本を出版されているが、そのうち『ベルナのしっぽ』という著作は映画化もされている。
当初は、「信州 風の家」にとって初めての目の不自由な方と盲導犬の来訪だったので、古民家ゆえに建物内に段差もあり「大丈夫だろうか…」と心配した。しかし実際に来ていただくと特に大きな問題もなく、食事を共にしながら貴重なお話を伺ったり、とても楽しく有意義なひと時だった。ところで滞在後、郡司さんからお心の籠ったメールをいただいたのだが、そのメールがあまりにも素晴らしく、一人だけで読んでいるのはもったいないので、郡司さん許可をいただき、その一部を皆さんにも御紹介したいと思う。
「今年は27歳で失明して50年の年です、50年間も目が見えない世界に生きてきたなどとは本当に思えないほど私の日々は彩豊かなものでした。もちろん色鮮やかな日々ばかりではなく、当然突然足元をさらわれてひっくり返った事もありましたし、人間の汚さに落ち込む事もありました。夫も息子が小学6年生の6月に癌で亡くなり、それからは働くお母さんで父親と母親の努めと、めまぐるしいほどの日々でしたが、常にしっぽのある娘たちが私の気持ちを支えてくれました。犬は自分を愛してくれる人を決して裏切ったりはしません、今のフローラまで5頭のラブラドールレトリバーのしっぽのある娘たちが私の子どもです。ここまでたどり着けたのはイエス様のお導き、マリア様の慈愛のある眼差し、そしてなにより神様のオオキナ腕に抱かれての事、心からの感謝の気持ちです。最初は本当に恥ずかしいほどのものですが、継続は力です。その力を信じてどうぞ今後とも神父様の小さき者たちへのお導きをお願いいたします。神父様の風の家がますます実ります事を感謝の気持ちいっぱいで心からお祈りさせていただきます」
この文章を拝読して、本当に大きな励ましを心にいただいた。郡司さんありがとうございました!またのお越しを心からお待ちしております!